Welcome Aboard -旅するために旅をする

現在、絶賛無職中の僕が、世界中を旅するブログです。

北京編 ・玉子だって焼ける大地

日本の成田空港から、中国の北京首都国際空港まで、飛行機でおよそ3時間半。海外旅行の最初のハードル的存在である時差もマイナス1時間なのでほとんど感じずに済んだ。
しかし、時差なんてどうでも良いぐらい暑い。
ひたすら暑い。
気温や湿度は日本よりいくらかマシかも知れないが、日射しが刺すようで痛い。
出発前に観た、中国の人が道路の熱を利用して目玉焼きを作ったというネットニュースもあながちウソではないらしい。
空港からゲストハウスの最寄り駅である安定門駅まで、比較的簡単に来れた。
しかし、そこから宿とは逆方向に進んでしまい、間違いに気づいた時には宿から数キロも離れた場所にたどり着いてしまった。
まだ正確な場所も理解出来ず、道行く人に尋ねても、わからないか各々別々の方向を指差し余計に迷った。親切にも宿まで案内すると言ってくれたお姉さんもいたが、長距離を同行してもらうのが忍びなくて結局断った。
大切なことを他人任せにしてはいけないと言う当たり前の人生訓を僕は初日にして実感した。
無駄な出費を抑えるべくタクシーの利用はしまいと決めていたけど、重いザックを背負い、Tシャツを搾れるほど汗をかいていた僕は、このままでは熱中症になると考えた。
そして、初日にして死んでしまっては元も子もないと言う唯一にして絶対的な結論に達した。
北京の車は人にも地球環境にも優しくない荒々しい走りっぷりをしていて、炎天下の中で暫く待たせられた。ようやく止まってくれたタクシーのおじさんにゲストハウスの場所を告げると、OKと言ってくれ、タクシーはスムーズに走り出した。
いや、スムーズ過ぎる。タクシーのスピードメーターは上がり続けた。僕の不安メーターも。慌てて僕は「そんなに急いでないです」と伝えたがOK、OK!と笑顔で振り返ってきた。
タクシーのおじさんはアクセスをまるで積年の怨みの相手のように力強く踏みしめ、僕はキアヌ・リーブス主演の映画スピードを思い出した。(犯人が仕込んだ爆弾を乗せたバスは時速80キロを下回ると爆発する)
あぁ、これは死ぬしかないなと妙に清々しい気持ちにもなったが、僕の心配とは裏腹にタクシーは無事に宿に着いた。
ホームゲストハウス。ここはネットで調べて事前に予約していたのだが、なぜこのゲストハウスにしたかと言うと雰囲気が実家に似ていたからだ。と言うのはウソで、むしろ大阪の西成とか新大久保の路地裏のようなそこはかとなく危ない感じのする道に面していた。
まぁ、とにかく安かったのでここに決めたのだ。
しかし、実際はいってみるとバーが併設されたお洒落な造りで、スタッフは英語が通じて親切だった。Wi-Fiも利用できた。トイレは。。うん。トイレは見なかったことにしよう!
ベッドに、入って眠りにつく前、僕は経験したことのないドキドキとワクワク、少しの不安を感じていた。
いよいよ旅が始まるぞと。
そう、とにもかくにも僕の旅がここ北京から本格的に始まることになった。



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